家電用コンプレッサー生産、松下がアジアで1割増強──年3650万台に引き上げ2008/04/21配信
松下電器産業はエアコンや冷蔵庫の基幹部品であるコンプレッサー(圧縮機)のアジアでの生産能力を今年度上期に現在の1割増の年3650万台に引き上げる。国内での生産を縮小、その分を中国やシンガポールで増産する。現地工場の品質などが向上してきたことに対応。基幹部品から完成品までの一貫生産体制を強化し、需要拡大が続くアジアの白物家電市場で攻勢を強める。
中国では広州と杭州、無錫の3工場で圧縮機の製造設備を増設。エアコン用の圧縮機の生産規模は広州と杭州を合わせ年350万台増やして1350万台とし、無錫工場では冷蔵庫用の生産を同50万台増の350万台にする。 さらにシンガポール工場でも年100万台増の1100万台体制とする。マレーシア工場は生産を減らすものの、アジア全体の生産能力は現在の年3300万台から350万台上積みされる。 松下は国内で圧縮機を生産する甲府工場(山梨県甲府市)や藤沢工場(神奈川県藤沢市)の閉鎖を決めた。これに伴い国内生産能力は現在の年約500万台から同150万台にまで縮小。主力の草津工場(滋賀県草津市)は国内向けの高性能エアコンなどに搭載する高機能品の生産を集約し、省エネ・生産技術の開発などの役割を強化する。
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