コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は6日、2003年11月に発生した「著作権・プライバシー相談室〜ASKACCS」の個人情報流出事件に関して、不正アクセスに悪用されたCGIプログラムの提供元であるファーストサーバと和解したと発表した。事件に関する一連の係争はこれですべて終了したことになる。
事件は、京大研究員(当時)の男性が、ACCSが運営するサイト「ASKACCS」のCGIプログラムの脆弱性を利用し、同サイトに寄せられたユーザーの個人情報約1,200件を不正に入手したというもの。さらに、この男性は2003年11月8日に東京都内で行なわれたセキュリティ関連イベント「A.D.2003」で、個人情報の入手方法や入手した個人情報の一部を公開していた。
ACCSでは、ファーストサーバに対して損害賠償請求を申し入れており、2005年12月15日、ファーストサーバが損害賠償金を支払うことで和解が成立。一連の係争はこれですべて終了したことになるという。
なお、この男性は、不正アクセス禁止法違反で有罪判決が確定している。また、1年間2ちゃんねるなどの掲示板を監視し、個人情報の流布と拡散を防ぐ仮処分に男性が同意したことでACCSとも2004年6月に和解した。このほか、ACCSと個人情報の流出被害を受けた個人3名からの損害賠償請求訴訟に関しても、2005年7月に男性が謝罪と損害賠償金の支払いを行なうことで和解していた。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.askaccs.ne.jp/houkoku16.html
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( 鷹木 創 )
2006/02/06 16:11
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