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柔道男子100キロ超級で井上康生V、五輪へ望みつなぐ

■柔道・全日本選抜体重別選手権最終日 (6日・福岡国際センター)


男子100キロ超級決勝、生田を内またで破り優勝した井上(右)=大野博昭撮影

 男子はシドニー五輪100キロ級金メダルの井上康生(綜合警備保障)が100キロ超級で初優勝、五輪代表に望みをつないだ。

 井上が涙で声を詰まらせた。「苦しい日々だったが、最後まであきらめず、努力し続けた結果がこういう形になってうれしい」。代表争いが最も激しい男子100キロ超級の決勝。得意の内またで、生田を開始1分28秒で鮮やかに転がした。北京五輪への望みをつなぎ、観客の大歓声に手を振って喜びをかみしめた。

 準決勝で価値ある勝利をもぎ取った。昨年の世界選手権無差別で優勝し、現段階で代表入りが最有力な棟田に優勢勝ち。「自分の柔道をやり切れなかった」と、2度の指導を与えられた棟田。序盤から積極的に仕掛け、ライバルを破った。

 最終選考会の全日本選手権(29日)との2連勝が代表入りへの最低条件だ。今大会をけがで欠場した石井慧(国士大)、この日に1回戦で敗れた高井洋平(旭化成)を含めた4人の争い。背水の井上は、選手生命をかけて日本武道館の畳に上がる。

 ◆康生「あきらめない」、全日本選手権へ決意新た

 北京に向けて“背水の陣”で臨んだ井上康生選手(29)は100キロ超級で初優勝し、3度目の五輪出場に望みをつないだ。得意の内またを鮮やかに決めて一本をとり、「最後まであきらめずに努力したい」と、代表入りをかけ、今月29日の全日本選手権への決意を新たにしていた。

 スタンドには、父で師匠の明さん(61)や、兄の智和さん(32)のほか、出身地の宮崎県からも多数の知人らが応援に駆けつけた。試合が始まると、井上選手が技を繰り出すたびにどよめきが起き、一際、大きな歓声を浴びた。


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