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日本チャンピオンへの挑戦に向け、熱のこもった練習を続ける堀川謙一(SFマキジム) |
プロボクシングのミニマム級で日本ランキング1位、東洋太平洋ランキング3位の堀川謙一(SFマキ)=京都府長岡京市=が、日本王座への挑戦に向けて闘志を燃やしている。京都のボクシングジムからは1990年を最後に日本チャンピオンは誕生していない。堀川は「勝つ自信はある」と夢舞台への挑戦を待ち望む。
京都府大山崎町出身の27歳で、戦績は15勝(4KO)5敗1分け。地元の西乙訓高を卒業後、ボクシング経験はなかったが、「飽きっぽかった自分が、本気でプロになりたいと思った」と今のジムに入門した。2000年1月のプロテストに合格し、同4月のデビュー戦は勝利で飾った。
3年間は勝ち負けを繰り返したが、7戦目で喫した4敗目が転機になった。「何もさせてもらえず、こてんぱんにやられた」。ボクシングへの姿勢を改め「毎日ジムに通う」ことから始めた。
その後はめきめきと実力を伸ばした。04年にライトフライ級で西日本新人王を獲得。ミニマム級ではランク外だった06年4月、同級で当時日本ランキング1位の熊田和真(オサム)を判定で破り、一気に3位。07年5月に1位に浮上した。
ボクシングのスタイルは右ボクサーファイター。相手との距離を見極め、チャンスとみれば自ら前に出て打ち合う。ジム入会から指導してきた沖敬介マネジャーは「防御勘が鋭く、10ラウンド戦ってもクリーンヒットはまずもらわない」と評価する。最近は持ち味のスピードに磨きがかかり、接近戦にも自信を持つ。昨年は日本ランカーが集まったA級トーナメントのミニマム級で、京都のボクシングジムでは初という優勝を飾り、MVPも獲得した。
現在、ミニマム級の日本チャンピオンは黒木健孝(ヤマグチ土浦)。同級1位との指名試合の期限が6月22日に迫ってきた。「チャンピオンと早く戦いたい」と渇望する堀川は4月20日には大阪市のIMPホールでノンタイトル戦を予定する。「タイトルマッチが決まるまで絶対に負けるわけにはいかない」と気持ちを引き締めた。
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