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【鉄道ファン必見】500系新幹線「こだま」に転用 東海道ラストランも秒読み (2/3ページ)
長らく「最速」の地位を保ってきたが、昨年7月にN700系がデビュー。営業最高時速は500系と同じ300キロだが、車体傾斜システムを取り入れたことで速達性が向上。10年ぶりに500系の持つ東京ー博多間の最短所要時間を5分更新した。
■2階級“降格”の理由
JR西は同年12月、N700系の増備に伴い、9編成ある500系のうち5編成を16両編成から8両編成に改造し、山陽区間の「こだま」として運用することを決めた。編成を短くしたのは、乗客の少ない各駅停車での採算と合わせるためだ。
古株の300系が「のぞみ」を補完する「ひかり」を中心に運用されていることもあり、500系が一気に各駅停車の「こだま」に“降格”されたのは不自然だが、やむを得ない事情があった。
300系は「デビューから既に13年が経過し『こだま』に転用しても使用可能年数は7年程度」(同社)しかないため、短い編成に改造せずに16両編成のまま残した。
23年度予定の九州新幹線乗り入れも要因のひとつ。「500系の性能では九州区間の急坂に対応できない。電動機や変圧器を取り換える必要があり、多額の工事費がかかる」と説明する。
結局、N700系をベースに開発する新型車両が乗り入れることになり、「これとは別に山陽区間だけの『ひかり』用に500系を配置した場合、範囲が限られ運用効率が悪くなる」と判断した。
■300キロはもう…
「こだま」が最高時速220キロの0系から500系に変わっても所要時間は短縮しないとみられる。駅間の長い小倉−博多でようやく1分程度の短縮が見込まれるが、各駅停車では全体として大きな速達効果は期待できないからだ。ニュースを伝える車内の電光掲示板に突然現れる「ただいまの速度は、300km/hです」のテロップもなくなるだろう。