【4月17日03時25分更新】
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◎届け支援のチューリップ1000本 砺波から前橋へ

前橋市に贈るチューリップを積み込む関係者=砺波市大門の県花卉球根農協
前橋市に贈るチューリップを積み込む関係者=砺波市大門の県花卉球根農協
 砺波市と富山県花卉(かき)球根農業協同組合は十六日、全国都市緑化フェアを彩るチ ューリップの花が大量に切断された前橋市に、チューリップ約千本を贈るため、砺波市大 門の同農協で積み込み作業を行った。前橋市の惨状を聞いた安念鉄夫砺波市長と清都和文 組合長ら同農協幹部が、「日本一のチューリップ産地・砺波として応援したい」と提供す ることを決めた。

 前橋市に贈られるチューリップは、県産の「黄小町」や「恋茜」「桃太郎」「乙女桜」 など十品種千五十本。水越久男同農協常務理事らが開花を待つばかりのチューリップを車 に積み込んだ。

 十七日に砺波市商工農林部の金平正次長と清都組合長、石村大同農協営業部リーダーの 三人がチューリップを搬送し、前橋市で開催されている全国都市緑化ぐんまフェアの関係 者に手渡す。

 前橋市では、フェアを盛り上げるため県道や市道にプランターを並べ、チューリップや パンジーなどの花を植えているが、今月九日に約千五十本のチューリップが茎の部分で切 られたほか、十四日にも約八百本が切られているのが見つかり、前橋署が器物損壊事件と して捜査している。

 砺波市と同農協は、大壕公園のチューリップ約四百三十本が切られた福岡市にも、近く 四百本のチューリップを送ることにしている。

 また、事件を報道で知った砺波市内の種苗業者からは十六日、群馬県庁にチューリップ 約八十鉢が届いた。群馬県は、早速被害に遭った自治会に配布。受け取った住民は「お礼 の手紙を出したい」とうれしそうだったという。

 約八十鉢を贈った「タネのヨシダ」の男性経営者(62)は「砺波市はチューリップの 街なので余計気の毒になり、少しでも慰めになればと思った。あまり大げさにしないで」 と話した。


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