2008年4月19日 18時19分更新
実際に起きた医療事故や苦情を含めた患者からの申し出を通して再発防止策を考えていこうという講演会が19日、大分市で開かれました。
この講演会は、患者やその家族の権利を守る活動に取り組んでいる市民団体が企画したもので、大分市のアイネスには病院の関係者、およそ50人が参加しました。
講演では医療問題に30年近く携わっている弁護士の池永満さんが実際に病院で起きた医療事故を取り上げました。
そして、このケースでは技術的な問題ではなく患者の体調などの情報をきちんと共有していなかったことが原因だったとして、病院側が患者についての情報を共有することで再発防止に努めていると説明しました。
その上で池永さんは、「医療や福祉サービスの質を高めていくには病院自身が原因究明をするという意識をもつことが大切だ。日本では外国に比べて事故の原因を調査する体制が遅れており、もっと事故や患者の苦情から学ぶ必要がある」と話していました。