千葉市立小学校の教室で、同級生男児の振り回したベストが右目に当たり負傷した女児(14)=当時3年=と両親が、市に賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は18日、86万円の支払いを命じた2審・東京高裁判決(07年4月)を破棄し、請求を棄却した。原告側の逆転敗訴が確定した。
事故は02年5月の朝、自習時間中に起きた。教室にいた担任教諭は当時、別の児童の話を聞いていて、原告側は「教諭が男児の監督を怠った」と主張。2審で敗訴した市側が上告していた。小法廷は、男児には日ごろから問題行動がなく、行動も不自然ではなかったとして、「教諭に事故を予見すべき注意義務はなかった」と判断した。【北村和巳】
毎日新聞 2008年4月19日 東京朝刊