ダイオキシン濃度と痛みに相互関係
ダイオキシン濃度と痛みに相互関係 06/22 20:16

39年前のカネミ油症事件の患者の体内に残るダイオキシンの濃度と、骨の痛みの症状との間に相関関係があることが分かりました。

これは、厚生労働省の「全国油症治療研究班」の調査で分かったものです。

カネミ油症は、1968年に北九州市の会社が製造した食用油にダイオキシンなどの有害化学物質が混入し、福岡県と長崎県を中心におよそ1万4000人が被害を受けた、史上最大の食品公害です。

研究班が2005年に患者およそ630人を対象に、アンケート調査したところ、50パーセントから70パーセントの患者が背中や関節の骨の痛みを訴えました。

さらに、体内の残留ダイオキシン濃度が高い人ほど骨の痛みが確認され、相関関係があることが分かりました。

このため、研究班は今年度から福岡県と長崎県で患者の定期健診に骨密度の測定を組み入れ、医学的に確認することになりました。