深刻な医師不足となっている白石市の公立刈田総合病院の存続方法を考える「刈田病院と地域医療を守る懇談会」が16日、中央公民館で開かれた。市民の関心は高く、約500人が参加した。
同市と市議会、市医師会、病院などによる共催。風間康静市長は「市民の安心安全を守るため、病院と開業医の役割分担をより明確にする必要がある」などとあいさつした。続いて、県医療整備課の桜井恭仁医療政策専門監が「県内約30の自治体病院で約100人の医師不足があり、要請に対し補充できたのは十数人」と、厳しい現状を語った。
会場からは「市民の生命が守れるのか不安だ」「県の役割を明確にしてほしい」「病院経営のずさんさが医師不足につながっているのでは。管理者の責任は大きい」--などの意見や要望が出た。
同病院は白石市と蔵王町、七ケ宿町の白石市外2町組合が管理運営。昨秋、運営を巡り当時の院長と対立した医師4人が相次いで退職。その後も自己退職が続き、4月からの常勤医師は28人で、昨年同期の38人(非常勤、研修医含む)と比べ10人減となる深刻な医師不足が続いている。【豊田英夫】
毎日新聞 2008年4月18日 地方版