長野市で26日に開催される北京五輪の聖火リレーで、出発式が行われる予定だった善光寺は18日、リレーの出発地を辞退する考えを市に伝えた。市はこれを受け、ルートを変更することを決めた。チベット問題への抗議から、聖火リレーは世界各地で計画変更や混乱が続いており、長野でも開催日を目前に控え、コースが見直されることになった。
長野市役所に同日午前、善光寺幹部らが訪れ辞退を申し入れた。
理由について、記者会見した善光寺事務局の若麻績信昭寺務総長は「チベットの宗教指導者が立ち上がり、それに対し弾圧しているので、仏教の寺として考えた」とし、チベット問題が理由であることを明らかにした。
辞退は同日午前の特別会議で決まったといい、善光寺の総意だとした。
住職の1人は18日朝、取材に対し「われわれはチベット人と同じ仏教徒との気持ちが強かった」と話した。
長野市は新ルートについて「週明けでは間に合わない」としており、早急に検討し土日にも決めたい考え。「できる限り変更のない形で考えたい」としている。
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