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【独女通信】独女は正しい敬語を使っているだろうか?

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【独女通信】独女は正しい敬語を使っているだろうか?
有美さん(25歳)が会社の先輩に同行して得意先に出かけたときのことだ。
「わざわざご足労いただきまして恐縮です」相手先の部長の丁寧な応対に「とんでもございません」と平身低頭で答えたのだが、帰路、先輩から「とんでもございません」は日本語としておかしいとの指摘を受けた。「とんでもない」は全体でひとつの形容詞。勝手に「ない」だけを切り離して、丁寧な言い方にすることはできない。「とんでもないことでございます」が正しいと言われても、巷で「とんでもございません」は乱用されているではないか!

昨年、文化庁が発表した「敬語の指針」によると、褒められたことに対し、謙遜して否定する場合の言い方として、今まで誤用だった有美さんの「とんでもございません」は、適切な言葉と容認されるようになった。

指針によると敬語の用い方は、話し手が意図するか否かに関わらず、その敬語の表現により人間関係が表現されるとあります。正しいつもりで使っている敬語が間違っていたり、勘違いで使っていると、とんでもない誤解を生んだり信用を失くすかもしれない。転ばぬ先の杖。独女のみなさま、早速、身近な例から敬語のお勉強をいたしましょう。

「だれか凸凹会社に資料を届けてくれないか?」と上司に言われたら、
「私が行かさせていただきます」はNG「行かせて」が正解。

得意先で「お世話様でございます」はNG。お世話さまは目上の人が立場の下の人に対して使う。「いつも大変お世話になっています」が正解。

上司に「ご苦労さまでした」はNG。ご苦労さまは目上の人が目下の人に使う言葉。「お疲れさまでございました」が正解。

披露宴やパーティで久しぶりに会った人に駆け寄り、「こんな時でもないと、なかなかお会いできなくて」と話しかけたことはないだろうか?

これは葬儀会場でよく耳にする挨拶です。喜びにあふれた披露宴会場や華やいだパーティ会場では、「こんな時でも」とはどんな時なんだ? 主催者、出席者の気持ちに水を挿します。
「ご無沙汰しています。このような華やかな会でお会いできて嬉しいです」がベスト。

職場の先輩にちょっとゴマをするつもりで、「先輩がいろいろ教えて下さるので助かっているんですよ」これもNG。

教えて下さるには、頼んでもいないのに相手がしてくれた、ちょっと迷惑というニュアンスが含まれる。「先輩からいろいろ教えていただいているので、助かっているのですよ」がベスト。いただくには、頼んだことについて相手がしてくれて本当に有難い感謝が含まれる。くれぐれも誤用のないように。

職場で電話を受ける時の「いつもお世話になっています」に間違いはない。けれど付き合いのない会社や、初めて電話をかけてきた人に、この敬語は相手を困惑させる。ではどう言えばいいのだろう? 心をこめて、「お電話ありがとうございます」がグーグーグー♪(オフィスエムツー/佐枝せつこ)

■参考文献 
文化庁ホームページ 敬語の指針
頭がいい人の敬語の使い方
すべらない敬語    

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