[ロンドン 16日 ロイター] メリルリンチが16日発表した4月ファンドマネジャー調査によると、投資家のリスク許容度のわずかな改善を背景に、キャッシュ・ポジションが低下した。調査では、為替レートがファンダメンタルズと一致していないとの見方が強まりつつあることも示された。
ドルは現在、過小評価の状態にあり、逆にユーロは過大評価されている、とみられている。
ファンドマネジャー202人(運用資産総額6590億ドル)を対象に行われた調査は、3月の前回調査の時点より、リスク許容度が高まったことを示している。
メリルリンチの調査コンサルタント、デービッド・バウアーズ氏は、「キャッシュ・ポジションの低下が顕著だ」と指摘した。
回答者のキャッシュ・ポジションは平均4.2%と、3月の4.9%、および2月の4.7%から低下した。さらにキャッシュをオーバーウエートとする割合は47%と、前月の51%から減少した。
投資家による大量のキャッシュ・ポジションの保有は、リスク回避の姿勢が強いサインとされてきた。
キャッシュ・ポジションの低下に伴い、株式を選好する動きがみられた。株式をオーバーウエートとする割合は28%で、前月の25%から増加。株式をアンダーウエートとする割合は41%で、前月の47%を下回った。
債券は今年のアウトパフォーム資産の一つであるが、引き続き不人気だ。債券をアンダーウエートとする割合は52%と、前月の44%から増加した。 続く...
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