「フイチンさん」など戦後少女漫画の草創期から活躍してきた漫画家、上田トシコ(うえだ・としこ、本名・俊子)さんが3月7日、心臓まひで亡くなっていたことが分かった。90歳だった。
告別式は近親者で済ませた。喪主は姉、康子さん。
旧満州(現中国東北部)ハルビン育ち。1951年、「少女ブック」に連載した「ぼくちゃん」が出世作。ハルビンの中国人少女を主人公に「少女クラブ」で連載した「フイチンさん」(57〜62年)など明朗な女性像を得意とした、60年、小学館漫画賞を受賞。「明日の友」で73年から連載した「あこバアチャン」(日本漫画家協会賞優秀賞)は今年2月発売号まで35年間連載を続けた。2003年、全作品に対して、日本漫画家協会賞文部科学大臣賞。
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