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チベットへ祈りの輪 善光寺でキャンドルライティング

4月15日(火)

ろうそくの光の輪に、チベット問題の平和的解決を願った

 ろうそくの明かりが雨の路面に祈りの輪を広げた。13日夕、長野市の善光寺で開かれたチベット暴動の犠牲者を悼むキャンドルライティング。北京五輪の聖火リレーを約2週間後に控える善光寺。この日は、静けさが境内を包む中、しめやかに行事が行われた。

 善光寺や市内外の僧侶が読経する中、親をまねて幼い子がろうそくをそっと置いた。チベット仏教にならい、全身を地面に投げだし、ひれ伏して祈る、五体投地をする男性もいた。

 「(チベット問題の)平和的解決の思いを込めて、ろうそくを置きました」。友人から開催を聞き、上田市から参加した女性(30)は言った。

 市民ら約100人が唱える「南無阿弥陀仏」が境内に響いた。「空も悲しんでいるのかな」。僧侶の飯島俊哲さん(27)=上田市=はそうつぶやいて雨空を見上げた。