松本零士さんの人気マンガ「宇宙海賊キャプテンハーロック」の映画化が松本さんの許諾のないまま韓国で発表されたことについて、日本側の代表の一人として名前が挙がっていた佐谷秀美プロデューサーは17日、毎日新聞の取材に対し、「まだ企画の段階。韓国サイドの大規模な発表に驚いている」と話した。
佐谷プロデューサーは「日本の名作は日本発、アジア発で映画にするべきと考えて韓国にも声をかけて合意はしたが、製作母体も決まっておらず、まだ企画の段階。いきなり大規模に発表したので驚いた」という。また、松本さんが承知していないとの点については「松本先生とはもう一人のプロデューサーがずっと話をしてきたし、今回の件についても電話で説明した」と話し、協議している段階だとした。
佐谷プロデューサーは映画「あずみ」(北村龍平監督)や「地獄甲子園」(山口雄大監督)などを製作したほか、最近では韓国のメーカーと共同でオンラインゲームも手がけている。
一方、松本さんは「電話はもらったが、原作者の私が許諾もしていないのに発表していることがそもそも不可解」と反論。さらに、「もう一人のプロデューサーからは確かに打診は受けていたが、サインもしていないので、この話はあり得ない」と映画化を否定しており、両者の主張は平行線のままだ。【渡辺圭】
2008年4月17日