外務省の藪中三十二次官は14、15の両日、北京で中国の王毅外務次官と会談し、東シナ海ガス田開発問題について意見交換した。
関係筋によると、共同開発の海域設定をめぐり、双方の溝は埋まらなかった。ガス田開発問題は、5月6日からの胡錦濤国家主席の来日の際、福田首相が行う首脳会談の主要議題の一つだが、決着は困難な見通しとなった。
日中両政府は、17日の楊潔チ外相来日時の外相会談で首脳会談前の最後の調整を行う。だが、「最近はチベット暴動やギョーザ中毒問題の対応に追われ、ガス田協議が満足にできなかった」(日中交渉筋)ことなどから、交渉決着のめどがほとんど立っていないという。町村官房長官は15日の記者会見で、「残念ながら今日に至るまで合意に至っていない。胡主席来日ギリギリまで話し合いが続く可能性はある」と述べた。(「チ」は竹かんむりに「褫」のつくり)