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ニューヨーク・フィルが平壌で初の公演 (2/2ページ)
このニュースのトピックス:金正日総書記
平壌公演は昨年7月、米朝ベルリン会談で北朝鮮の金桂寛外務次官がクリストファー・ヒル米国務次官補に提案した。北朝鮮は8月に正式な招待状をNYフィルに送り、10月にNYフィルのメータ会長が訪朝。最終的には昨年12月、ヒル次官補が訪朝し、米国国歌演奏などの条件で合意した。
ヒル次官補は合意にあたり「公演は北朝鮮の米国に対する見方の変化を象徴している。核問題を進展させるうえでも役立つ」などと述べた。このため、米中国交正常化のきっかけとなった「ピンポン外交」になぞらえ、「バイオリン外交」(AP通信)と評価するメディアも。24日に北京で記者会見したNYフィルのザリン・メータ会長は「平壌の反米スローガンがすべて撤去された」と語った。
だが、北朝鮮側で今公演の準備を担当したのは金桂寛外務次官はじめ核問題と対米政策担当者で、米国、韓国の北朝鮮専門家からは、今回の公演は北朝鮮「政治宣伝」に利用されたとの懸念も出ている。米国は毎年4月下旬にテロ支援国家指定を発表しており、この時期を視野に入れているのではとの観測もある。
NYフィルは27日、北朝鮮の朝鮮国立交響楽団と共演する予定。