西日本新聞

小児科救急は終日対応 済生会日田病院、5月12日から 時間外診療の制限を緩和

2008年4月17日 10:54 カテゴリー:九州・山口 > 大分

 勤務医の負担が重いとして、小児科の時間外診療を中止していた「済生会日田病院」(日田市三和)は16日、救急搬送される小児患者に限って5月12日からは24時間態勢で受け付けることを決めた。診療制限後、時間外患者が減少したことから、地元住民の不安も考慮し、診療制限を緩和することにした。

 救急搬送される小児患者について、同病院では3月から平日は午前8時半‐午後5時に限定、土日祝日は終日受け付けていなかった。新たな対応では、休日を含めて終日、救急搬送患者を受け入れ、地区外への救急搬送は回避される。

 開業医からの紹介状を持った患者の診療も、平日は午前9時‐午後8時、土日祝日は午前9時‐午後5時に制限していたが、いずれも午後10時まで延長する。外来診療時間(平日午前8時半‐11時半)は変えない。

 同病院は日田玖珠地区で唯一、小児科医がいる救急病院。2007年度の小児科診療約1万2800件のうち、夜間や土日祝日の時間外診療が25%を占め、小児科医2人の時間外勤務が目立っていた。医師を派遣している久留米大病院からも負担軽減策を求められたため、3月から診療時間を制限していた。

 3月からの診療制限後、1カ月間に同病院を訪れた時間外患者数は12人で、制限前(月約200人)に比べて激減した。市内の開業小児科医(4カ所)で受診したり、小児科の看護師が電話で対応にあたる県の「こども救急電話相談」を利用したりすることで、同病院への「駆け込み傾向」が緩和されたとみている。

 同病院は、開業医からの紹介状を持った患者を中心に診療する「2次救急病院」として1990年に設立された経緯があり、「診療制限を緩和しながら、地域の開業医と連携して、紹介患者を中心に診療する態勢づくりに努めたい」としている。


=2008/04/17付 西日本新聞朝刊=

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