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新百合ケ丘総合病院:若い住民増える川崎・麻生区、待望の出産可能施設 /神奈川

 ◇産婦人科・小児科設置 11年秋、開院へ

 川崎市は16日、小田急線新百合ケ丘駅近くに新設される「新百合ケ丘総合病院」(麻生区古沢)の概要を発表した。救急に対応する産婦人科(26床)、小児科(34床)を含め377床で、最新設備を備える。同区は若い世代の流入が続くが、区内には出産可能な施設がない。11年秋を目指す分娩(ぶんべん)を取り扱う同病院の開院に期待が高まっている。【笈田直樹】

 福島県を中心に約50の病院や診療所などを運営する「南東北病院グループ」の医療法人「三成会」(渡辺一夫理事長、福島県須賀川市)が運営する。建設予定地は同駅から徒歩約8分の4万2500平方メートル。

 概要によると、病院は鉄筋コンクリート地上6階地下2階建てで、延べ床面積は約3万2000平方メートル。医師数は約90人で、産婦人科、小児科のほか▽内科▽循環器科▽脳神経外科▽皮膚科▽眼科--など、全19科を設置。がんの早期発見が期待される画像診断機器PET(陽電子放射断層撮影)を市内で初めて導入する。

 新百合ケ丘地区は交通の便がいい新興住宅地で、若い住民が増えている。しかし、産科医不足や開業医の高齢化などから、区内には出産を取り扱う病院・診療所がなく、小児科の入院施設もないなど、出産・子育て環境の整備は不十分だ。

 市は隣接する多摩区の稲田登戸病院が06年3月に閉院したことを受けて対応を検討。麻生区民らが約6万人の署名を添えて「産科・小児科がある総合病院がほしい」との要望書を提出したことなどから、病院開設を希望した6医療法人・個人から新百合ケ丘総合病院を選定した。

 川崎市産科婦人科医会の砂田裕和会長は同病院について「分娩ができる産科ができるのは患者にとっては喜ばしいこと。ただ、産科医の数と安全性の確保には十分注意してほしい」と指摘。市地域医療課は「産科や小児科の充実のため、市としてもできる限り支援をしていきたい」としている。

毎日新聞 2008年4月17日 地方版

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