グローバル投資のポイント

2008/04/16(水)20:36

底堅い推移が見込まれる不動産投資信託の価格

最近、不動産投資信託(REIT)の値動きに回復の兆しがみられます。東京証券取引所に上場するREITの値動きを示す東証REIT指数(終値)は、3月17日に1285.34と3年10カ月ぶりの安値を付けましたが、その後ジリジリと上昇を続け、4月16日には1497.84と、1ヵ月で16%以上の伸びを示しています。

REITとは、投資家から集めた資金をオフィスビルなどの不動産で運用し、賃貸収益などを配当金として投資家に分配する仕組みをもつ投資信託の1種です。REITは証券取引所に上場されているため、投資家は取引所を通じて比較的自由に売買することができます。一般的に不動産への投資は、流動性が低いといわれていますが、REITを使うことで、投資家は流動性を気にすることなく、投資資金を不動産に振り向けることが可能となります。

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REITは、一昨年くらいまでは上昇傾向を続ける有望投資先の1つでした。都心を中心に賃料が上昇したほか、不動産価格の上昇期待がREIT価格を押し上げました。たとえば東証REIT指数は、昨年6月に2600台まで上昇しています。ただ、その後は、米国のサブプライムローン問題をきっかけに、信用リスクが急拡大。REITに求められる配当利回り(期待配当利回り)が一気に上昇したため、REITは大きく売り込まれました。先ほど、REITの値動きに回復の兆しがみられると述べましたが、それでもREITの平均利回りは5%台と高い水準です。

日本の個人投資家の多くは、投資価格の上昇によるリターン(キャピタルゲイン)ではなく、配当金や利息によるリターン(インカムゲイン)を好む傾向にあるといわれてます。ただ、銀行預金に比べ金利が高いといわれていた個人向け国債が、過去最低水準まで金利を低下させているなど、ある程度の利回りを確保できる投資商品が少なくなっているのも事実です。こうした点を考えると、平均利回りが5%台となっているREITは、日本の個人投資家にとって、それなりに魅力的なものに思えます。以前のように上昇傾向を続けるわけではないものの、REIT価格は、高い利回りを嗜好する個人投資家の買い支えもあって、底堅く推移するような気がします。

村田雅志(むらた・まさし)

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不動産投資信託

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ナレーター:加藤真紀子(かとう・まきこ)氏

ナレーター:加藤真紀子(かとう・まきこ)氏

神奈川県出身。164cm。オフィスキイワード所属。
KDDIコンテンツ「ニュースの樹」キャスター
荒川ケーブルテレビレポーター
インターネットTV「We Love Yokohama」レポーター
ナレーション・イベントMCなど。

「Klug Viewの魅力をポッドキャスティングを通じて沢山の方々に伝えていきたいと思います。」(加藤)

村田雅志(むらた・まさし)

GCIキャピタル・チーフエコノミスト
三和総合研究所、三和銀行にて産業機械アナリスト、UFJ総合研究所にてエコノミストとして活動後、
2004年にGCIアセットマネジメント入社。05年9月より現職。
著書として「景気予測から始める株式投資入門」、「絶対リターンを目指すオルタナティブ投資」、
一冊まるごと投資商品超入門」、「実質ハイパーインフレが日本を襲う」など

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