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立命館大学長、特別転籍募集問題でおわび会見

2008年04月16日

 立命館大(京都市)が生命科学部の今春入学者に「特別転籍」を募った問題で、川口清史学長は16日に記者会見し、「私学助成が不交付にならないことのみが目的という疑念を持たれる措置で、深くおわびする」と陳謝した。

 川口学長は、大学が15日に示した「学生への教育環境の保障という見地から適正なものであった」との見解を撤回。「社会的な批判に気がつかされた」と述べた。今後は入学直後の特別転籍はせず、外部の有識者をトップにした委員会で経営責任を含めて検証するという。

 特別転籍は各学部教授会の承認を得ずに3月26日の常任理事会で決めたことも明らかにした。理事会用の内部資料によると、生命科学部の定員超過の問題点としては補助金不交付の説明が主で、教学上の理由には触れていない。川口学長は「教学上の理由は前提条件になっていた」と釈明した。

 国からの補助金は、学生数が学部定員を一定割合上回ると、その学部分は交付されない。立命館大では93年に文学部哲学科2人と国際関係学部19人、94年に理工学部18人、99年に政策科学部26人が特別転籍し、川口学長によるといずれも条件を満たして補助金を受けた。今回は募集25人に対し8人しか転籍しなかったため条件に合わず、補助金は9千数百万円減る見込みという。

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