九州初のバイオ燃料スタンド
九州初のバイオ燃料スタンド 04/16 19:21

暫定税率問題で、ガソリンや軽油の価格に敏感になっている方も多いと思います。

福岡県久留米市では、通常の軽油よりさらに安い、ディーゼル車用の燃料を販売する給油スタンドができました。

使用済みの食用油を再資源化した、バイオディーゼル燃料を軽油と混ぜて販売する九州初のスタンドです。

きょうから営業を開始した、BDF=バイオディーゼル燃料の給油スタンドは、久留米市梅満町の工業団地の中にあります。

午前10時前には、契約している企業のごみ収集車に早速36リットルを給油しました。

ここで販売されている燃料は、使用済みの植物性の食用油から造られたバイオディーゼル燃料と軽油を混ぜたものです。

大手外食チェーンの店舗などから出た廃油を、スタンドに隣接するプラントに集め、バイオディーゼル燃料に精製しています。

先月から、自社を含めた複数の企業のディーゼル車に使用したところ、品質に問題はなく自動車燃料としての検査基準もクリアしました。

「B‐100」と表示された混じり気のない、100パーセントのバイオディーゼル燃料は、運送会社など事業者用の卸販売扱いとなります。

一方、給油スタンドでの一般向けの販売は、軽油95パーセントとバイオディーゼル5パーセントを混ぜた混合油です。

顧客以外に価格は明らかにしていませんが、付近のガソリンスタンドの平均よりも1リットルあたり数円安く設定されています。

九州経済産業局によると、一般向けに小売するBDFの給油スタンドは九州で初めてです。


運営会社は、ひと月に50キロリットルの廃油を集めたいとしていますが、現在はまだ20キロリットルしか集まっていません。

来月から回収する廃油の量は、大幅に増える見込みですが、量が安定するまでは事前に登録した個人や企業を対象に給油することにしています。