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イランの宇宙センターに「テポドン2」酷似施設
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【ロンドン=木村正人】英軍事情報会社ジェーンズ・インフォメーション・グループの核拡散問題担当、ヨハナン氏が15日、産経新聞の取材に応じ、イランが2月にロケット発射実験を行った宇宙センターに北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン2」(射程6000キロ)の施設とそっくりの構造物があることを明らかにした。早ければ5年後にロンドンやモスクワなどを射程におさめる大陸間弾道ミサイルを完成させる恐れがあるという。
同氏によると、イランは2月4日、首都テヘランの南東230キロの宇宙センターで人工衛星打ち上げ用ロケットの発射実験を実施。独自に入手した衛星写真を元国連査察官の協力で分析した結果、同センターには発射台のほかに3つの関連施設があり、このうち発射台と、関連施設のうちの1つが、形状や大きさなど北朝鮮にある「テポドン2」の施設とそっくりだった。
周辺にはウラン濃縮施設など核関連施設は見当たらなかったという。
同氏は「ミサイルと核開発を結びつける証拠ではないが、イランが北朝鮮の協力でテポドン2を参考に大陸間弾道ミサイルの開発を進めている恐れが濃厚になった。イランが核兵器開発の意思を持ち続けていることを示している」と指摘。
ブッシュ米大統領が旧東欧2カ国にミサイル防衛(MD)施設を配備、運営を開始すると主張している2013年には、イランは大陸間弾道ミサイルの開発に成功している可能性があるとしている。