毎日新聞は5、6両日、電話による全国世論調査を実施した。福田内閣の支持率は3月の前回調査比6ポイントダウンの24%で、昨年9月の政権発足時以来最低を更新。前回初めて半数を超えた不支持率もさらに6ポイント増えて57%となった。3月で期限が切れたガソリン税などの暫定税率を元に戻すため、租税特別措置法改正案を衆院で再可決する政府・与党の方針に対しては、反対が64%で、賛成の32%を大きく上回った。
福田康夫首相にとって非常に厳しい数字で、首相の政権運営が今後さらに困難になることが予想される。
内閣支持率は政権発足直後の57%から昨年12月に33%まで下落、その後は横ばいが続いていた。不支持率は発足時の25%から毎回増加しており、支持率と不支持率の数字が政権発足直後と今回でほぼ逆転した。
支持理由で目立ったのは「首相に安定感を感じるから」が前回比14ポイントダウンの23%になった点。暫定税率失効や日銀総裁人事などへの首相の対応が不安定に映っているようだ。不支持理由では、前回大幅に増えた「首相の指導力に期待できないから」がさらに5ポイントアップ、45%になった。
暫定税率の期限切れは「歓迎している」が53%で、「避けるべきだった」が43%。与党との協議に応じなかった民主党の対応は「評価する」が28%にとどまる半面、「評価しない」が68%に上っており、民主党にも厳しい世論が浮かび上がった。
首相が道路特定財源を09年度から一般財源化する方針を示したことには「今年度からすべきだ」が45%で最多。「評価する」は30%、「道路に限定したままの方がよい」は19%だった。10年間59兆円の道路整備中期計画を5年間に短縮し見直す方針には「内容が不十分」が71%だった。【高山祐】
内閣支持率を年代別に見ると、20代と40代の「福田離れ」が顕著だ。20代、40代の支持率はともに昨年9月の56%から18%に下落。40代男性は56%から15%になり、ほぼ4分の1にまで落ち込んだ。
支持政党別では、自民支持層、公明支持層の支持はそれぞれ61%、47%で、いずれも政権発足後最低を更新。与党支持層にも離反が広がりつつあることがうかがえる。
「支持政党はない」と回答した無党派層の支持率も46%から12%に落ち込んだ。
毎日新聞 2008年4月7日 東京朝刊