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中国産原料に不純物混入「意図的」 ヘパリンで米FDA

2008年04月16日13時06分

 【ワシントン=勝田敏彦】米国で、米バクスター社製の血液抗凝固剤ヘパリンの中国産原料に不純物が混入、副作用でこれまでに62人の死亡が確認されている問題で、米食品医薬品局(FDA)のフォンエッシェンバック局長は15日、米上院歳出委員会で「混入は、経済的な理由による意図的なものだったとみられる」と証言した。

 この問題では、ヘパリンの原料を農家から買い付ける中国の業者が、利ざや稼ぎのため、安い粗悪な原料を製造工場に納入した可能性が指摘されてきた。だが、FDAはこれまで、混入が偶然起きたのか意図的なものなのか断定を避けてきた。

 中国産原料からは「過硫酸化コンドロイチン硫酸」と呼ばれる不純物が検出されている。この原料は、豚の小腸から作られるヘパリンに似た効果が得られ、安く製造できるという。

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