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チベット暴動:対ダライ・ラマ、胡主席「窓口開いている」 対話拒まぬ姿勢

 ◇自公幹事長と会談

 【北京・堀井恵里子】中国を訪問している自民党の伊吹文明、公明党の北側一雄両幹事長は16日午前(日本時間同)、胡錦濤国家主席と北京市内の人民大会堂で会談した。伊吹氏はチベット自治区などでの暴動問題について「情報開示についてしっかり対応してほしい」と要請したのに対し、胡主席は「交渉窓口は開いている。話し合う姿勢を崩したことはない」と述べ、ダライ・ラマ14世側との対話を拒まない考えを示した。

 胡主席の発言は欧州連合(EU)を中心に各国首脳、主要閣僚が8月の北京五輪開会式への欠席を決めるなど国際的な関心が高まっていることに配慮したものとみられる。胡主席は、伊吹氏の指摘に対し、「善意の提言」と述べるなど、長野での聖火リレーや自らの訪日を前に、日本人の対中感情を和らげようとする姿勢も見せた。

 その一方で、胡主席は「ラサでは一部の分子が極めて暴力的な行動をしている」と指摘した上で「北京五輪の聖火リレーに対する暴力行為があった。五輪の直前という時期を利用した策謀だ」とチベット独立派などの動きを批判した。

 中国製冷凍ギョーザ中毒事件に関しては「輸出先の各国の食の安全にも中国は責任を持っている。日本と協力して適切に処理するよう指示している」と日本側の理解を求めた。胡主席の訪日については、伊吹氏が「主席の訪日で日中の新しい生命が萌(も)え出し、戦略的互恵関係が具体化することを願っている。日中のきずなが深まることが(日本に)お迎えする大きな目的」と強調。これに対し、胡主席は「中日関係が良好な関係にある。訪日を楽しみにしている」と応じた。

毎日新聞 2008年4月16日 東京夕刊

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