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天の川銀河の中心に巨大ブラックホール 京大など解明

2008年04月16日15時18分

 私たちの地球がある天の川銀河の中心にも巨大なブラックホールがあり、300年前は現在の100万倍の強さのX線を活発に出していた――。05年に打ち上げたX線天文衛星「すざく」など日米の10年にわたる観測で明らかになった。米航空宇宙局(NASA)と京都大グループが15日、発表した。

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X線天文衛星「すざく」でとらえた天の川銀河系の中心部分。青く光っているのが、ブラックホールのX線を受けて「反射」している暗黒星雲。白くなっているところにブラックホールがあると考えられる=小山教授提供

 京都大の小山勝二教授によると、宇宙に数多くある銀河の中心には、太陽の100万倍から10億倍の質量を持つ巨大なブラックホールがあり、それが強いX線を出している。しかし、最も身近な天の川銀河では、数十億分の一の程度のX線しか観測されず、本当にブラックホールがあるのか問題になっていた。

 小山教授らは「すざく」の観測データを分析。天の川銀河の中心から300光年外れた暗黒星雲で、他からのX線が「反射」されているのを突き止めた。暗黒星雲の一つは94年には強いX線を出していたが05年に半減。別の暗黒星雲のX線は、逆に強くなっていた。暗黒星雲は自らX線を出さないので、銀河の中心にブラックホールが存在し、その活動の変化で、X線の強さが変わった、と結論づけた。

 ブラックホールから届くX線と、暗黒星雲に反射して300年分遠回りして届くX線を比べたところ、ブラックホールのX線は300年前には今より100万倍強く、10年間で強度が半減。その後さらに弱くなったらしい。

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