八戸を作品にしたい/写真家・小林氏が構想(2007/06/13)
観光関係者との懇談の中で八戸をテーマにした作品に意欲を示す写真家の小林伸一郎氏
 全国各地の廃虚をテーマにした写真集で人気を集め、二〇〇七年度講談社出版文化賞写真賞を受賞した写真家小林伸一郎氏が十二日、青森県八戸市三日町のエスタシオンで、市と八戸観光コンベンション協会の関係者らと懇談し、写真家から見た八戸の魅力を紹介した。この中で、小林氏は「八戸は風景的に魅力のある街。自分の感性で八戸を作品にまとめてみたい」との構想を明らかにした。
 小林氏は一九五六年、東京都生まれ。専修大卒。スタジオ、出版社カメラマンを経てフリーとなり、日本全国の廃虚の写真を撮り続けるほか、シャネル銀座ビルディングや東京ディズニーシーを撮り下ろすなど、多彩な創作活動を展開する。
 小林氏は、友人の八戸市在住の造形作家木村勝一氏の招きで、十年ほど前に初めて来八。以来、「年に一度は訪れている」といい、写真集でも取り上げている。
 観光関係者との懇談は、小林氏の目から見た八戸の魅力を観光振興に役立てられないか―と、BeFMの塚原隆市放送局長らが企画した。
 小林氏は、八戸の魅力について「まず海、港があって、そこに自然と工場地帯、漁港などまったく違う風景が同居している。街も古い街、新しい街の両方がある。これほど個性があって面白い所はない」と強調。
 「今の若者や三十―四十代は、富士山のような美しい自然の写真だけでは飽き足らない。八戸は『格好いいな』と思わせる予感がある。ぜひ八戸を撮って自分の世界を表現したい」と意欲を語った。
 塚原局長は「小林さんの写真を通して八戸を表に出すのもいいPR方法ではないか」と述べ、作品化に期待感を示した。小林氏はきょう十三日、小林眞市長を表敬訪問する予定。
【写真説明】
観光関係者との懇談の中で八戸をテーマにした作品に意欲を示す写真家の小林伸一郎氏

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