2008年04月16日

スタン・リー氏、武井宏之氏と共作の「機巧童子ULTIMO」を語る


毎度お馴染みですが、4月15日に配信開始された、
雑誌「OTAKU USA」(公式サイト)の公式ポッドキャ
スト第3回
のスペシャル企画は、いよいよ2日後に
発売のせまった、ジャンプSQ.II(スクエアセカンド)
に、「シャーマンキング」の武井宏之氏と共作した
「機巧童子ULTIMO」が掲載される、Stan Lee
スタン・リー氏へのインタビューでした。
ちなみに「ULTIMO」って、なんだか馴染みのある
響きのタイトルですけど、きっと気のせいですね。


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トータルで30分08秒ある内容のうち、リー氏への
インタビューが聞けるのは、10分5秒〜23分44秒
辺りで、正味の長さは13分と少しですか。
パトリック・マシアスさんによると、インタビューの許
可を得るにあたっては、長さは30分間、質問して
いいのは「ULTIMO」と日本についてのみ(つまり、
リー氏が手がけたマーベル作品についてはNG)と
いう条件があったようです。


まず、リー氏が「ULTIMO」の企画に関わるように
なったきっかけですが、ソニー・グループのドリー
ムランチ
から、リー氏の会社POW! Entertainment
に、「日本で最高のマンガと、アメリカで最高のコ
ミックを合わせた作品を作ろう」という話が持ち込
まれ、両者でパートナーとしての契約が結ばれます。
そして出版社としての集英社、そしてJEAという会
社(ここはよくわかりません)が加わり、この四者の
合同プロジェクトという形になった、という経緯だと
説明されています。


「ULTIMO」の物語内容、キャラクターについて
は、「誰もこれまで見たことのないような、宿敵
同士のロボット2体が、世界の運命を賭けて戦う」
という以上のことは語られませんでした。
まあ、日本では明後日にわかることですし、この
週末にニューヨーク・コミコンで予定されている
「ULTIMO」のパネル
(日本での発売日と同日)
でも、色々と情報公開されるでしょう。
「ULTIMO」のタイトルの由来は、日本側とのやり
とりの中で、「響きが良かった(sounded good)」
として選ばれたようです。


太平洋を挟んだ共作作業で大変だったこととして
2つ挙げられていたのが、通訳を通して会話しな
くてはならなかったことと、直接会うのではなく、
テレビ電話会議を通しての打ち合わせがほとんど
だったこと、だそうです。
共作者である武井宏之氏とは、最近リー氏のオフ
ィス(ニューヨークですか?)で、やっと直接会えた
ようですね。
リー氏の言葉による武井氏の印象は、とても好ま
しい人柄の人物であり、今回の企画にも、かなり
協力的かつ情熱的に関わってくれたとのことです。
共作者として望むには、ベストの人物だったとまで
評価していますね。
また、日本で最高のマンガ家の1人であるにもか
かわらず、自分と違って(笑)、つねに謙虚な物腰
であることにも感銘を受けたようですね。
自分が日本語を話せず、武井氏と普通に、通訳を
介さずコミュニケート出来なかったことを、リー氏
はとても残念がっていました。


インタビューの後半は「ULTIMO」から離れて、
リー氏のマンガ全般に対する評価、日本への印
象、相撲への興味、70年代に制作された日本版
「スパイダーマン」テレビシリーズなどについても
コメントされています。
リー氏は、とてもゆっくりな英語を話してくれてい
るので、リスニングもそれほど難しくないと思いま
すから、ぜひ直接聞いてみてください。


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★吉屋信子さんの評伝「ゆめはるか吉屋信子」(田辺
聖子 朝日新聞社)は、下巻も読了しました。
上下巻で1000ページを超える長さで、1人の人生を
語る文章と付き合ってきたわけですから、それなりの
感慨があります。
そうですね、作家として落ち着いた後半の人生より
も、ロマンスや、サクセス・ストーリー的な流れのあ
る上巻の方が、面白いとは言えるでしょうか。
田辺さんも認めているように、小説作品からも描写
を引用して、物語的な雰囲気が強くドラマチックとい
うこともありますけど。
ともあれ、吉屋さんのことだけでなく、明治末期から
大正を経て昭和に至る日本の色々な状況を知るとい
う面でも、とても勉強になりました。
次は、とりあえず手元にある少女小説の2巻、「毬子」
と「伴先生」を消化してから、「花物語」と「屋根裏の二
處女」をぜひ読んでみたいですね。



posted by しくへっど at 07:59 | TrackBack(0) | 海外情報
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