「花王」(東京都中央区)の健康飲料「ヘルシア緑茶」を飲んだ練馬区の男性(43)が下痢などを訴えた事件で、飲料に混入していたのは除草剤として使われるグリホサートとみられる成分だったことが警視庁の調べで分かった。流通過程で混入したとみて威力業務妨害容疑で捜査している。グリホサートは、主にミカン畑や桑畑などの除草剤として使われる薬剤の一つで、市販品も多い。毒性は弱いが、摂取すると吐き気や頭痛、下痢などの症状が出るという。
警視庁は被害男性が「ペットボトルのキャップが緩かった」と証言した点を重視。流通過程で混入した疑いが強いとみて、販売されていた練馬区のスーパーから防犯カメラの任意提出を受けるなどして捜査を進める。【川上晃弘、古関俊樹】
毎日新聞 2008年4月6日 東京朝刊