道路特定財源の関連法案を審議する参院財政金融委員会(峰崎直樹委員長)は13、14の両日、県内を訪れ、高速道路インター(IC)予定地などを視察した。14日は民主党の衆院議員から転じた北橋健治北九州市長と意見交換。北橋市長は「与野党間で、とにかく早く結論を出していただきたい」と要請した。【降旗英峰、平元英治】
市長は暫定税率の失効により、市の道路予算(336億円)のうち106億円が失われると記した文書を提示。その上で「この時世で『ムダではないか』と(市民に)言われる道路予算を付けるつもりはまったくない。早く国会で結論を出していただきたい」と語った。
市長は交換会終了後、記者団に、一般財源化について「地方自治体の裁量の自由度が増す側面もある」と改めて容認する考えを示唆した。ただ「三位一体の改革を経ても(国から地方への)財源配分はなかなか進んでいない。不安がある」とも指摘した。
一行は、その後、行橋市の東九州道行橋IC予定地を視察。西日本高速の久保晶紀(あきとし)・九州支社長、竹国一也・福岡工事事務所長から、用地買収が90%以上終わった行橋ICや、苅田北九州空港IC-行橋IC間(13年度開通予定)、行橋IC-豊津IC間(14年度開通予定)の進ちょく状況について説明を受けた。
政府・与党は暫定税率を元に戻すため、4月末以降、租税特別措置法改正案を衆院で再可決する方針。ただ、民主党会派に所属する峰崎委員長は14日、福岡空港で記者会見し「参考人からの意見聴取や公聴会、福田康夫首相への質問など、しっかりした質疑を進めていく」と述べ、今後の委員会審議には十分な時間が必要との見通しを示した。
〔北九州版〕
毎日新聞 2008年4月15日 地方版