13日午後3時15分ごろ、松江市殿町の県庁本庁舎1階の県民室に軽乗用車が突っ込んだ。軽乗用車はガラス戸を突き破ってソファや棚をなぎ倒し、数メートル進んで県民室の奥で停止。運転していた男性(75)=松江市八束町遅江=は意識がなく、搬送先の病院で心臓疾患による病死が確認された。助手席に同乗の女性(58)=出雲市所原町=にけがはなかった。
松江署によると、敷地内の道路は県民室に向かって左にカーブしている。事故を目撃した男性によると、軽乗用車はカーブで速度を緩めず直進したという。同乗の女性は「衝突する前から男性の様子がおかしかった」と話しており、衝突の前から意識を失っていたものとみられる。
この事故で、県民室は一時休止。県庁では13日から、飛び散った窓ガラスや散乱した机などの処理に追われた。14日には正面玄関の一角に、県民室の代替となる臨時スペースを設置。今月10日から県民室でオープンした障害者チャレンジショップ「すまいる」は、県民室が仮復旧するまで県庁地下の催事場を活用して営業を続けることとなった。
県では、今週中にも県民室を仮復旧させ、来月の大型連休明けには本格復旧したいとしている。【小坂剛志】
毎日新聞 2008年4月15日 地方版