ニュース2008年04月15日 20時14分 更新
“パソコンの次”を発明?:自宅のPCをポケットに入れて持ち歩く――NEC「Lui」発表会 (1/2)自宅に設置した高性能サーバを手のひらの端末で操作する――NECがユビキタス時代の新ソリューションとしてコンセプトを説明してきた「Lui」が、ようやく発売される。NECとNECパーソナルプロダクツは4月15日、ホームネットワークソリューション「Lui」の詳細を発表した。「パソコンの次を発明したかった。」――発表会のオープニングでスライドに流されていたメッセージが示すように、Luiは今までNECが市場に投入してきた“PC”とは一線を画すものだ。 冒頭に登壇したNECパーソナルプロダクツ代表取締役社長の高須英世氏は、1990年代に同社が製品化した一体型PC「CanBe」や電子メール端末「MobileGear」などを挙げ、「NECは今まで常にライフスタイルの変化にあわせた商品開発を行い、数多くの利用提案をしてきた」と振り返り、「(WiMAXで)目前に迫ったユビキタス時代に向けて、PCによる新たなデジタルライフスタイルを提案する」とLuiを商品化した背景を説明した。 Lui(Life with Ubiquitous Integrated solutions)は、デジタルコンテンツをサーバPCで一元管理し、家庭内や外出先から「いつでもどこでも」「好きなときに好きなところで」(同氏)で利用するための製品群を指す。その技術やコンセプトは、昨年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2007」から継続して説明が行われてきたが、高須氏は特に「iEXPO2007」でLuiを出展した際に、業界内で非常に大きな反響があったと述べ、今回の発売に賛同するパートナー各社と連携して“Luiワールド”の拡大を図っていく方針を語った。 Luiの関連記事250グラムのモバイル機でVista搭載PCを遠隔操作――NEC「Lui」発表会NEC、デジタル視聴向けのホームネットワーク新ブランド“Lui”を発表――2008年前半に製品を投入自宅のPC画面を出先から操作する新技術など――NECブースハイビジョン放送の同時2番組録画&2番組配信に対応――「Lui SX」続いて、NECパーソナルプロダクツ株式会社 ユビキタス事業開発本部長の栗山浩一氏がLuiを構成する製品ラインアップの概要を説明した。 ホームネットワークの中心に置かれるサーバPC「Lui SX」は、光学ドライブと録画用のHDD容量で差別化した2モデルが用意される。上位モデルの「SX700/1G」はBlu-ray Discドライブを備え、録画用に1TバイトのHDDを搭載。下位の「SX500/1G」は、DVDスーパーマルチドライブと500GバイトHDDの構成になる。そのほかの仕様は共通で、CPUにCore 2 Duo T7200(2.0GHz)、チップセットにIntel 945GM Expressを採用し、メモリ容量が2Gバイト、PC側のHDD容量が320Gバイト、グラフィックス機能としてATI Mobility Radeon HD 2600を搭載する。キーボードとマウスはSX専用に用意したワイヤレスモデル。OSはWindows Vista Home Premium(SP1)。 Lui SXは、PC部とレコーダー部を分けた「ハイリライアブルデザイン」構造を採用しており、TV番組の録画中でもPC側の性能が犠牲にならないのが特徴。「今までにもネットワーク配信ができるPCはあったが、録画中は動作が重くなった。(Lui SXは)レコーダー部を独立させたことで、番組録画中でもPC機能がサクサク動く」(栗山氏)。また、HDDの高速アクセス技術とコンテンツ配信専用LSIの実装により、ハイビジョン放送の2番組同時録画/同時配信を実現した。 発売日は4月24日。価格はオープンで、NEC DirectではSX700/1Gが37万9890円、SX500/1Gが32万9910円になる見込み。 [後藤治,ITmedia] Copyright© 2008 ITmedia, Inc. All Rights Reserved. |