大津赤十字病院に隣接する県立守山養護学校大津校舎(大津市長等1)の存続を求め、「入院しながら学べる大津校舎を守る会」(西條素子代表)の結成総会が13日、野洲市小篠原の野洲文化ホールで開かれた。校舎は同病院の借地で、県教委が借地期限が切れる来年12月以降の対応を明らかにしないため、卒業生や保護者らで結成。教育を受けながら、治療に専念できる環境を保とうと、今後は署名や卒業生らの手記集の発行に取り組む。
大津校舎は75年、病気の子どもたちが学ぶ「大津養護学校」として開校。その後は規模が縮小され、88年4月から守山養護学校の分校的な形態になった。小・中学部があり、小中学生が年間平均2・9人が学んでいるほか、高校生らの教育も支援する。
総会では、三男が校舎で約2年半学んだ西條会長が「息子は大津校舎で自分の居場所を見つけ、進む道を見つけた。オアシスのような学校を無くすことはあり得ない」などとあいさつ。その後、卒業生や保護者らが思いを語った。急性リンパ性白血病で入院し、2年間学んだ大津市瀬田、会社員、河本史さん(26)は「入院して学校に通えない人はたくさんいる。教育や精神的なフォローはどうするのか。存続のため、自分なりに活動したい」と話した。
今後は6月をめどに署名を集め、知事らに提出する。また、卒業生や保護者らに対し、手記集への投稿を呼び掛ける。
詳細は守る会のホームページ(http://ameblo.jp/otsu-byoukinokodomo/)。問い合わせは電子メール(otsu.mamoru@gmail.com)で。【南文枝】
毎日新聞 2008年4月15日 地方版