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社会

国立帯広病院が違法経理認める 元勤務医に謝罪し和解(04/16 00:24)

 独立行政法人国立病院機構帯広病院が勤務医の出張旅費を国と勤務医から二重取りしたとして、元勤務医(37)が、負担した出張旅費三十一万円の損害賠償を同機構に求めた訴訟の控訴審は十五日、同機構が違法な会計処理を認めて謝罪し、請求額を支払うことで札幌高裁(末永進裁判長)で和解した。

 同病院側はこれまで不正経理を認めていなかった。和解条項では元勤務医に陳謝した上で、「(保管した金の使途は)出張以外の違法な目的はなかった」とした。

 一審の札幌地裁判決(昨年二月)は、同病院の違法な裏金づくりを認定し、病院側が控訴していた。一審判決によると、同病院では二〇〇二年当時、勤務医に出張旅費を月二万円積み立てさせ、出張した際は積立金から旅費を支出。その後、国から旅費が支給されても勤務医に渡さず違法に保管していた。

 元勤務医は業務上横領などの疑いで病院幹部を告訴したが、釧路地検は昨年三月、嫌疑不十分で不起訴処分にしている。

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