複数の共通点 不安広がる
複数の共通点 不安広がる 04/15 19:21

3週間足らずの間に続けて起きた西新の事件と鳥飼の事件、犯人の特徴やその手口には、複数の共通点がみられます。

いずれの事件でも犯人は捕まっておらず、地域に不安が広がっています。

事件が起きたのは、きのう午後7時ころ。

買い物客や帰宅する人々が行き交う福岡市西新の通称明治通りから、狭い路地をわずかに入ったアパートのすぐ目の前で、田中久子さんは刺されました。

田中さんを刺した男は、悲鳴を聞いて駆けつけた近くの50代の男性に、いったんは取り押さえられましたが、これを振り払って、南の方向に逃走しました。

事件を受けて、地元自治会のメンバーは急きょ、パトロールを実施するなどの警戒を行いました。

周辺には、小学校のほかに、高校や大学があり、文教地区として知られています。

犯人が逃走していることから、子供たちの登校時間には、厳重な警戒が行われました。

福岡市教育委員会は、市内全ての幼稚園や小中学校などに、集団登下校を徹底するよう呼びかけました。

きょうになって、警察の鑑識活動は、現場から明治通りを超えた南側にも範囲を広げて行われれました。

その先には先月25日に、帰宅途中の女性会社員が、刃物で刺されて重傷を負った鳥飼の事件現場があります。

鳥飼校区では、きょうも児童の下校を地域の人たちが見守りました。

現場がわずか800メートルしか離れていない2つの事件。

それぞれに逃走中の男の似顔絵が公開されています。

2つの事件にはいくつか共通点があります。

犯人の男の年齢が20代とみられる点、一人の女性を狙い刃物で切りつけている点、犯行時間が辺りが暗くなりきる前の薄暗い時間帯である点です。

さらに、どちらの事件でも、所持品を物色されたような跡がない点です。

似顔絵の2人の男は同一人物で、連続通り魔なのか。

地域に不安が広がっています。

人の命を簡単に奪う、許せない行為です。

みなさんとともに、一刻も早い、この男の逮捕を強く望みます。