兵庫県尼崎市にある夜間中学の50代の教頭が複数回にわたり、授業時間帯に年休を取り、パチンコをしていたことが分かった。このうち2回は、教頭の急な不在で教科が差し替えられるなど、生徒の学習に支障が生じていた。教頭は校外に出た数時間分について、年休の手続きを取っているケースが多かったが、中には「抜け出し」が発覚した後に出勤簿などを作り直したこともあった。
関係者によると、教頭は以前からはっきりした理由を告げずに不在になることがあったという。教頭は出勤簿とともに「休暇欠勤等整理簿」に記入するなど、年休の手続きは取っていたものの、同県宝塚市のパチンコ店にいるのを同僚ら知人によって目撃された。パチンコは2~3月だけで5回確認されたという。うち2回については、担当する理科の授業が中止になった。さらに3月3日の年休に関しては、同整理簿の記入などの手続きすらしていなかった。
こうしたことについて、同月下旬に同僚教諭らが目撃証言をもとに市教委に報告。しかし、教頭は同整理簿に新たに記入するなどして済ませたという。教頭は毎日新聞の取材に対し「市教委に報告しているので何も答えない」と話している。
【樋口岳大、幸長由子】
毎日新聞 2008年4月2日 15時00分