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サミットで五輪への協力要請 首相の意向、中国に伝達

2008年04月16日01時24分

 【北京=山口博敬】自民党の伊吹文明、公明党の北側一雄両幹事長は15日、訪問先の北京市内で中国共産党の王家瑞・対外連絡部長と会談した。伊吹氏は「福田首相は、北京五輪はぜひ成功してもらいたい、と思っている」と説明したうえで、首相の言葉として「7月の北海道洞爺湖サミット参加国に五輪への協力を求めたい」と伝えた。

 北京五輪をめぐっては、チベット騒動に対する中国政府の対応で、欧米諸国からは開会式への首脳出席見送り論が出ている。これに対し首相は日中関係を重視し、サミット参加国に協力を求める姿勢を鮮明にしたものだ。

 一方で伊吹氏は「一層の情報開示と透明性を確保し、平和的な対話で解決することを望んでいる」とも話し、チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世との対話を中国側に求めた。王氏は「提言として聞きたい」と応じ、「五輪とチベットは全く別物だが、結びつけようとする人がいる」と話したという。

 会談で王氏は「中日関係の発展にとって極めて重要だ」と語り、両幹事長の訪問を歓迎した。伊吹氏は、5月上旬に予定される胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席の訪日に触れ、「単に両国の問題ではなく(両首脳が)アジアや世界のために重要な話し合いができる場にして成功させたい」と述べた。

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