北方四島への訪問枠拡大で合意 日ロ外相会談2008年04月15日00時58分 【モスクワ=玉川透】高村外相は14日、モスクワのロシア外務省別館でラブロフ外相と会談し、北方四島への元島民の「自由訪問」の対象者の拡大で合意した。また、ロシア側は2月の領空侵犯も事実上認めた。 今回のロシア側の対応について、政府は対日関係改善への意欲の表れとみて、4月下旬に福田首相が訪ロし、プーチン大統領と5月に就任するメドベージェフ次期大統領と会談する際や、7月の北海道洞爺湖サミットでのメドベージェフ氏との再会談を通じ、領土問題の進展につなげたい考えだ。 元島民が簡素な手続きで渡航できるようにする「自由訪問」は、98年の首脳合意で始まった。日本側の説明によると、両外相は今回、元島民の子供の配偶者や孫、看護師らの付き添いを今夏から新たに認めることで合意した。 ロシア軍部が否定していた爆撃機による伊豆諸島南部の領空侵犯についてもラブロフ外相は会談で「意図的ではなかった」と述べた。再発防止策の協議にも応じるという。 また、ロシア側は第2次大戦後、シベリア抑留中に死亡した日本人134人分の名簿の提供を申し出た。日本外務省によると、現在判明しているシベリア抑留中の死亡者は4万935人。死亡者は推計5万5千人で、1万4千人以上の名簿がないという。 一方、高村外相は会談で、昨年の日ロ間の貿易総額が200億ドルを初めて突破したことを高く評価した。
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