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045/100 『みんなのうた』を作りたい! 神林由佳meets小島麻由美(シンガーソングライター)

「私にできるアドバイスなんてないですよ。ものを作るのに年齢なんて関係ないと思いますから」(小島麻由美)

音楽はもちろん、小島さんが手掛けた「みんなのうた」のアニメーションも大好き。アニメーターになるべく勉強中の神林さんが、クリエーターとして尊敬する小島さんにもの作りの秘訣をきく!

手描きで3000枚の絵を描いた歌手

神林由佳小島さんが作る音楽がもともと大好きです。前に「みんなのうた」でアニメーションも作られてましたよね。自分がアニメーションを勉強していることもあって、あの作品もすごく好きです。

小島麻由美『風船』ですね。あれは大変だったから、もう二度とやりたくないな(笑)。2ヶ月かけて、3000枚くらい手で描いたんですよ。何やってるんだろうって悲しくなっちゃいました(笑)。手描きでやっているのなんて私ぐらいだから、他の作品は動きが滑らかなのに、私のだけ何かカクカクしちゃってて。

神林えー!!そうなんですか。でもそれが素敵でした。

小島神林さんは、アニメーションの音楽をどうしているのですか?

神林自分で作っています。メロディーを思いついたときに作り溜めておいて、アニメーションができたときにストックから合うものを探し出すという感じですね。小島さんは、作品を作るときに特に大事にしていることってありますか?

小島自分で枠を作ってしまわないように気をつけています。例えば、過去に似た感じの曲をやったからやめておこうとか考えず、その時に気に入ったものができればいい、という感じで。音楽を始めてから結構長いので、毎回、それまでの蓄積を白紙にするということも意識しています。

人と一緒にものを作るということ

神林曲はどうやって、どんな時に思いつくんですか?

小島メロディーは、ひとりでピアノの前にいる時が多いですね。でも出来た曲の良し悪しの判断って、自分ひとりで歌っていたのではわからないと思うんです。だから、思いついた曲はとりあえずリハーサルスタジオでミュージシャンと一緒にやって、それを録音して家で聴いてみます。すると、これは化けそうって思ったり、意外と地味だなって思ったり。大きな音で、みんなでやると、曲の印象って全然違ってきますよ。

神林私はいつもひとりで作業していますけど、一度だけアニメーションに使う音楽を作る時に、知り合いの人にピアノを弾いてもらったことがあるんです。そうしたら自分では絶対にできないような、すごいものが返ってきて。そのときに初めて共同作業っていいな、と実感しました。

小島そうだよね。誰かと一緒にやると、なんか自分の実力以上のものができちゃうことがありますよね。

神林小島さんは、どちらかというと人と一緒にやって膨らませていく方を、楽しんでいるということですか?

小島はい。でも、アルバムを作るときは、ひとりだけの弾き語りの曲を1曲は入れたりして、そのあたりのバランスを取ってますけどね。みんなでやるときと違って、ひとりでやると実力以上のものはできないけれど、完成したときは、完全に自分の思い通りでしょう?やっぱり、大勢の人と一緒にものを作る良さもあるけど、ひとりの人間の思い込みでできたものの強さって、私は絶対にあると思います。それから、みんなでやるときに大変なのは、戦わなきゃいけないことですよね。「それはあまり良くないと思う」なんて言い合ったりとか。上手くいっているときはいいんですけどね。嫌ですけど、言わないと絶対に良くなっていかないから。

神林そうやって言い合うときに、小島さんでも自分の意見を曲げることはあるんですか?

小島ありますよ。自分と違う意見が返ってきて、それを受け入れることも多いです。自分の感覚が意外とあてにならないところもあって……。例えば写真うつりなんかでも、自分では絶対にAがいいと思っているのに、ほかの50人くらいにBって言われたり。そしたら、もう断然Bですよね(笑)。音楽って、人が聴いて良いと思うことも、かなり大事な要素ですからね。

神林そうですね。最後に、小島さんが22歳の頃はどんなふうに過ごしていましたか?

小島デビュー直前で、レコーディングをしてました。そんなに忙しくはなかったけど初めてのことだったし、レコーディングは大変でしたね。そういえば、その頃の私って、すごく喧嘩っ早かったな。ちょっと頭にくると、すぐグーが出ちゃうみたいな(笑)。

神林本当ですか!?全然想像がつかないです。私は今、22歳なんですけど、その頃にやっておけばよかったな、と思うことは何かありますか?

小島こんなことしておけばよかった、か……。私ができるアドバイスなんて何もないですよ。若くてもすごい人はたくさんいますし、年を重ねてたからって、その人の作るものが良いとは限らないし。逆に、まったく常識を知らない破天荒な人の作るものが素晴らしかったりね。作品と性格が関係ないのと同じように、ものを作るにあたっては、年齢ってあまり関係ない気がするな。

スターへの質問10!!
子供の頃、何になりたかった?
歌手
今までの人生で一番影響を受けたモノは何?
ピアノ。生まれたときから家にあって、2、3歳から弾き始めました
毎日だいたい何時に起きて、何時に寝る?
10時くらいに起きて、夜12時に寝ます
何をしている時が一番幸せ?
寝ているとき
1日が25時間になったら、その1時間を何に使う?
睡眠
一カ所しか旅行へ行けないとしたらどこへ行きたい?その理由は?
チェコ。見たことがないから
自分を色に例えると何色?
赤。原色が好きですね
今、あなたが憧れる人(=あなたにとってのスター)は誰?その理由は?
品のいい素敵なおばあちゃん
今現在のあなたの人生を100点満点で言うと何点?
50点
10年後の自分はどうありたい?
健康で、何かしらものを作っていたいです

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今回のスター

name:小島麻由美 Job:シンガーソングライター

Profile

東京都生まれ。18歳で書いた処女作『真夏の海』のデモテープがレコード会社に認められ、音楽家としての活動をスタート。95年に、シングル『結婚相談所』でデビューした後、ライブ活動を続けながら、現在まで12枚のシングルと7枚のアルバムを発表。最新作は7thアルバム『スウィンギン・キャラバン』。

インタビュアー

name:神林由佳

Profile

コンピュータグラフィックスの専門学校を卒業後、CG制作会社に就職。1年間籍を置くものの、手描きのアニメーションに興味が移ったため退社。現在は、夜間の専門学校にてアニメーションを学び直しつつ、作品を制作している。1986年生まれ、東京都出身。

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