ニュースセレクト

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

新型インフルエンザ:ワクチン、1000万人事前接種へ

 舛添要一厚生労働相は15日、新型インフルエンザ対策として、鳥インフルエンザ(H5N1型)ウイルスから作ったワクチンを今年度、臨床研究として約6000人に接種し、有用性が確認されれば1000万人に事前接種する方針を明らかにした。政府はこれまで、新型インフルエンザ出現後にワクチン接種を始める計画だったが、それを前倒し、世界で最初の事前接種に踏み切ることになる。16日に開かれる専門家会議に実施を諮る。

 鳥インフルエンザ由来のワクチンは「プレパンデミック(流行前)ワクチン」と呼ばれる。遺伝子が変異した新型インフルエンザに確実に効く保証はないが、新たなワクチンが製造されるまでの感染拡大予防の効果が期待される。政府は2000万人分の原液備蓄を、メーカーに指示している。

 臨床研究の協力者は、税関、検疫所、出入国管理局など水際対策に従事する職員と、感染症指定医療機関の職員から募る。臨床研究は1年程度かかる見込みで、1000万人への接種は来年度以降。事前接種の対象は、政府の行動計画で、医療関係者とライフラインや通信、交通などの「社会機能維持者」と定めており、より具体的な人選を今後進める。

 また厚労省は、プレパンデミックワクチンの備蓄をさらに1000万人分増やして3000万人分にすることや、従来1年半かかるとされた新型インフルエンザ出現後のワクチン開発を、細胞培養により半年程度に短縮する技術開発を、専門家会議に提案する。【清水健二】

毎日新聞 2008年4月15日 11時48分(最終更新 4月15日 11時55分)

検索:

ニュースセレクト アーカイブ一覧

 

おすすめ情報