社会 : 伊那中央病院への一極集中に不快感 杉本伊南行政組合長
更新:2008-4-15 6:01
伊南行政組合の杉本幸治組合長(駒ケ根市長)は、14日開いた組合議会臨時会あいさつで、経営する昭和伊南総合病院について「伊那中央病院が連携強化病院となり、一極集中させようとする動きがある」と不快感を示したうえで、「救命救急センター10床の指定は守る」と述べた。
杉本組合長は、3月に渡辺庸子県衛生部長が訪れた際、病院機能評価の時期を早めたいとの方針を受けたことを明らかにし「これが、救命救急センターの指定をどうこうするというようなことであってはならない」と県側の方針をけん制。地域医療を確保するために「議会の協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
同病院は深刻な医師不足により、4月から出産が取り扱えなくなっていることに加えて、整形外科の常勤医師もいない状態が続いている。新たに医師対策調整幹を専任し、医師確保に当たっている。
一方、伊那中央病院を経営する伊那中央行政組合(組合長・小坂樫男伊那市長)は、昭和伊南総合病院の医師不足が深刻化する中で、伊那中央病院が「実質的に救命救急センターの役割を果たさざるを得ない状況」(事務局)との認識で、救命救急センターの指定を県に要望している。