保険料 年金天引き予定どおり
新しい医療制度は、75歳以上の高齢者およそ1300万人を対象に今月から始まったもので、すべての高齢者が保険料を負担することになっており、激変緩和措置として半年間保険料を免除されるおよそ200万人を除き、保険料は原則として年金から天引きされます。保険料の最初の天引きは、一部の自治体を除いて今月15日に行われる予定ですが、野党側は「高齢者の負担が大きく、制度を廃止すべきだ」として、年金から保険料を天引きすることを凍結すべきだとしています。これについて舛添厚生労働大臣は、閣議のあと記者団に対し「この制度は2年前に法律で決めたものであり、すでに実施の準備もできているし市町村の体制も整っている。途中で変えるということではなく着実に実施する必要があり、きちんとやっていく」と述べ、制度の円滑な実施に向けて年金からの天引きを予定どおり行う考えを示しました。
4月4日 12時31分
【関連記事】
◆後期高齢者医療制度、保険料は月1800〜1900円程度減(讀賣新聞社)
厚生労働・総務両省は4日、今月から始まった75歳以上を対象とした後期高齢者医療制度の月額保険料(全国平均額)について、従来の国民健康保険と比較し、<1>国民年金受給者(月6万6000円の場合)は、2800円が1000円程度に減る<2>平均的な厚生年金受給者(月16万7000円の場合)は、7700円が5800円程度に減る――とする調査結果を公表した。
保険料は2年ごとに見直される。高齢化により、将来は保険料が引き上げられる可能性が高い。
会社員である子供らに扶養され、これまで保険料が不要だった高齢者は、9月末まで保険料が全額免除される。10月以降の半年間は保険料が9割軽減され、月350円程度となる。来年度は5割軽減されるため、月1700円程度となる。
保険料は原則、今月15日支給の年金から天引きが始まる。天引きの対象者は全国に約793万人いる。
(2008年4月4日20時09分 読売新聞)
◆長寿医療制度:呼び名変えた舛添氏に厚生族激怒(毎日新聞社)
後期高齢者医療制度の呼び名を長寿医療制度と変えた問題などを巡り、舛添要一厚生労働相と、自民党厚生族の関係悪化が目立ってきた。3日には舛添氏が族議員への不満をテレビカメラの前で口にするなど抜き差しならぬ状態になりつつある。
「名称をいろいろおっしゃる暇があれば、制度の意味を国民に説得すべきでしょ。私はやってますよ」
3日、舛添氏は記者団にそう言って族議員批判を展開した。厚生族の頭越しに、医療制度の呼び名を変えた厚労相に対し、自民党の鈴木俊一社会保障制度調査会長が2日、「私はそんな名称は使わない」と激怒したことへの反論だ。
元々族議員は「スタンドプレーばかりだ」と舛添氏への不満を募らせていたが、2月27日、舛添氏が厚労省職員に「族議員に働きかけ、大臣に政策変更を迫ることは許されない」と厚生族との決別を訓示したことで、溝が深まった。族議員は舛添氏攻撃の「材料」に医療制度の呼び名の変更を使ったようだ。
舛添氏は、従来の大臣とは違う姿勢を示し、国民の支持を取り付ける狙いがあるとみられるが、両者の板ばさみとなる同省幹部は「やりにくい」とこぼしている。【吉田啓志】
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