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カンボジアで米女優ミア・ファローさんが反中デモ 

2008.1.20 23:09
このニュースのトピックスアジア・オセアニア

 【バンコク支局】国連児童基金(ユニセフ)親善大使を務める米国の女優、ミア・ファローさん(62)が20日、カンボジアの首都プノンペンにあるトゥールスレン政治犯収容所跡周辺で、スーダン・ダルフール地方で起きている虐殺に中国が加担しているとして抗議デモを行ったところ、途中でカンボジア警察に阻止された。AP通信などが伝えた。

 現在は博物館になっている同収容所は、1970年代にポル・ポト派による拷問や殺害が行われた。ファローさんは中国がスーダンの石油資源を得るために同国に武器を供給、20万人が虐殺されたとされるスーダン紛争をとめないとして中国を非難する急先鋒(せんぽう)として知られ、北京五輪を「ジェノサイド(大虐殺)・オリンピック」と批判。昨年8月から過去に大規模な虐殺を経験したルワンダやアルメニア、ドイツ、ボスニアなどで「もう一つの聖火リレー」と題してデモを実施していた。

 中国はかつてポル・ポト派と密接な関係が指摘されており、今回の抗議活動には中国への痛烈な批判が込められていたとみられる。

 この日のデモには、ファローさんのほか、ポル・ポト派による虐殺の犠牲になった遺族も参加。収容所跡地で抗議の聖火を点灯することを計画していたが、門から約50メートルの地点で約100人の警察官に制止された。

 ファローさんによると、デモが阻止されたのはカンボジアが初めて。

20日の記者会見でファローさんは「中国がカンボジアに圧力をかけたのではないか。今日はがっかりだ」と語った。カンボジア政府は19日、ファローさんの活動について「政治的な意図がある。虐殺されたカンボジア国民の遺骨を利用しようとしている」と非難していた。ファローさんのグループはこの後、中国に向かう計画だ。

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