【上海・鈴木玲子】パリで行われた北京五輪の聖火リレーで走者を務め、抗議者からトーチを守った車椅子の金晶さん(27)が中国で絶賛されている。金さんは13日に地元上海に「凱旋(がいせん)」し、大歓迎を受けた。
金さんは9歳の時、悪性腫瘍(しゅよう)により右足を切断。その後、車椅子のフェンシング選手として活躍した。
7日のパリでの聖火リレーで、トーチを奪おうとする抗議者に襲われたが、トーチを握り締めて守り抜いた姿は中国内でテレビ中継され、大反響を呼んだ。中国中央テレビの人気番組にも出演。インターネットには「車椅子の天使」などと称賛の声があふれる。
13日の「凱旋式」で、金さんは「トーチを守るのは、中華民族の団結力の表れ」と語った。地元各紙は特集面を組むなど人気は高まるばかりだ。
毎日新聞 2008年4月14日 19時59分