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2008/04/15

英仏選手のマラソンが怖いw

大日本セキュリティ総合研究所さんちなんだが、最近の中国の動きを義和団事変と重ねて考察しているわけだ。義和団事変というのは1900年に起きた民衆の暴動と、それに続く列強による清との戦争の事なんだが、

何やら、中国のネットの書き込みでは、世界中に広がる「フリーチベット」の動きを、欧米がよってたかって中国を痛めつけた「義和団の乱」と同一視する人が多いようです。

義和団事件が起きたのはちょうど1900年です。100年ちょっと経過して、またこのような「扶清滅洋」(清を盛り立てて、欧米勢力を排斥する。)ならぬ、「扶共滅洋」の動きが出てくるとは....。しかし、友好ムードで外国人を迎えなければならないのに、聖火リレーで抗議を行った国を敵視するようになっては何にもならないわけで、この時点で北京オリンピックを失敗と言ってよいでしょう。大体、外国人排斥なんて言ってる国はオリンピック開催国として失格なわけで、「拳法を習得していれば、ピストルの弾が当たっても死なない。」と考えていた義和団の人たちと、メンタリティの進歩が無いわけです。

聖火騒動の次に、北京五輪で何が起きるのかというのを考える上で、非常に興味深いわけだ。すでに「聖火リレーを邪魔した国には、オリンピックで何が起こっても知らないぞ」みたいな脅し文句まで出ているようなんだが、アレだ、

イギリス、フランスの事なんだが、マラソン選手が殴られるとか、レフリーが相手の隠し持った凶器を見逃して血ダルマになるとか、ありそうで怖いw で、

ちなみに、義和団事件が終結すると、「扶清滅洋」が「掃清滅洋」(清を排除し、欧米も追い出す。)に変化し、清は滅亡します。中国人自ら今回のフリーチベット運動を「義和団の乱」と同一視するのは、無意識のうちに中国共産党の批判をしているとも言えますね。

こら、義和団事件のおさらいしなきゃ、というわけで、慌ててWikipediaなんだが、ちゃんと大日本セキュリティ総合研究所さんちでもリンクしているわけだ。

で、そもそも義和団というのは、その発祥があまり明らかになってない。大刀会という武術組織が神拳という一派と融合したとか、梅花拳という拳法の一派が義和拳と呼称を変えたとか、まぁ、アレだ、庶民の武術団体がベースになって、欧米が盛んに送り込んでいた宣教師の横暴と対抗したのが発祥だとか言われている。ここまで見ると、思い出すのは、そう、他でもない

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ドラゴン怒りの鉄拳なんだが、日本人は気がつかないだろうが、中国人にとってみれば、カンフーの達人が弱い中国人のために立ちあがって外国人をやっつけてくれる、というストーリーは、義和団事変の記憶を下敷きにしているわけだ。オリンピックの種目にカンフーがなくて良かったね、という話なんだが、で、北京の清朝政府が義和団を利用して外国勢力と対抗しようと画策するわけだ。で、主戦派が偽文書を捏造して煽るとか、清朝内部での権力争いとか、毎度お馴染み、支那特有のドタバタがあって、清朝が暴徒に乗って宣戦布告なんぞして、列強が兵隊を送り込むわけだ。で、北京では義和団の標的になったキリスト教徒と外国人が立て籠もり、55日間の持久戦が行われた。

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この籠城では、映画では伊丹十三が演じた北京公使館付武官、柴五郎中佐が大活躍し、彼の働きもあって日本軍は戦後、ドサクサに紛れて291万4800両の馬蹄銀や32万石の玄米を戦利品として獲得するんだが、それがどの国より多かったとか、派遣部隊が馬蹄銀を横領して、それを追求しようとした幸徳秋水の大逆事件に結びついたとか、色んな話があるようだ。

で、義和団事変というのは、主役の義和団というのが迷信とオカルトのカタマリみたいな連中で、なんせ

極めて強い宗教的性格を有し、内部ではシャーマニズム的な儀式も持っていた。神として祀られたのは、孫悟空や諸葛亮、趙雲といった『西遊記』、『三国志演義』の登場人物が多かった。彼らは庶民の娯楽であった劇中の人気のあった者たちである。義和団では、それらが乗り移った者は、刀はおろか銃弾すら跳ね返すような不死身になると喧伝した。

孫悟空が乗り移れば鉄砲の弾が当たっても死なないと、本気で信じ込んでいたわけで、そんなのと近代的な軍隊が戦争やるんだから、そら、相手にならないw そもそも義和団の持っている武器といえば「槍」とか「青龍刀」とかで銃器はほとんどなかったというくらいで、戦争にならないわけだ。もう、単なる虐殺w 清朝正規軍はさすがに銃器を持っていたが、ほとんど使い方を知らないというレベルで、「強い」とか「弱い」とかいう戦いではなかったようだ。もっとも、いくら殺してもキリがないし、欧米列強は中国みたいな国を相手にするのはイヤだというんで、事変後はとっとと中国を見捨てるんだが、日本とロシアだけは欲をかいて執着し、それがその後の日露戦争にまで結びつくという、まぁ、気の長い話なんだが、歴史は繰り返すとも言うわけだ。中国人の集団的無意識の中に、ドラゴン怒りの鉄拳神話みたいのが残っている限り、今度のオリンピックでは、英仏の選手が襲われたり、不正なジャッジで揉めたりするんだろう。で、うまく行けば下手すると、それが契機で大暴動になるやも知れず、実に楽しみ心配であります。

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