超党派の「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(会長・尾辻秀久元厚生労働相)はこのほど、東京都内で発足記念シンポジウムを開き、医師不足や訴訟・訴追リスクの高まりに伴う医療現場の委縮問題などの現状と打開策を話し合った。 シンポジウムには、医療関係者や患者など約1,000人が出席。この中で、民主党の仙石由人衆院議員は「(帝王切開中の患者が死亡し、産科医が逮捕・起訴された福島県立)大野病院の事件が起きるまで、産科の現場が大変な状況にあることがなぜ明らかにならなかったのか。まだ明らかになっていないことが大変多いのではないか」と述べた。
尾辻会長は冒頭のあいさつで、「『お産難民』という言葉に象徴されるような産科や小児科医療の崩壊がある。訴訟リスクが極めて高いため、委縮医療がまん延し、切りがないほどいろいろな問題を抱えている。国会議員もこのまま何もしないわけにはいかない」と強調した。
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同議連は、崩壊の危機にひんする医療現場の立て直しを図る目的で今年2月に発足。現在、147人の議員が参加している。
また、昭和大病院副院長の有賀徹氏は「何人かの患者が救急病院に入れば、同じ数の患者が回復期や長期療養の病床に移らなければならない。こうした流れがないと、救急医療は成り立たない」と指摘した。
更新:2008/04/14 15:31 キャリアブレイン
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08/01/25配信
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医師の山田規畝子さんは、脳卒中に伴う高次脳機能障害により外科医としての道を絶たれました。しかし医師として[自分にしかできない仕事]も見えてきたようです。