- Last Modified: 2007年12月27日 22:01
【本書のデータ】
書名:同和利権の真相――マスメディアが黙殺してきた戦後史最後のタブー
編著:寺園敦史+一ノ宮美成+グループ・K21
A5判222ページ
本体価格1238円
2002年4月1日、宝島社発行
2003年 8月、宝島社文庫刊
税込720円
宝島社発行の「別冊宝島Real」シリーズの1冊。今回は『闇の帝王〈許永中〉』(同社刊)で知られる一ノ宮美成氏とかれの取材チーム、グループ・K21との共編著です。
わたしは、覚せい剤事件を連続させている京都市の「同和」選考採用問題や同市の同和行政史上最悪のスキャンダルである5億円公金不正支出事件、同和脱税事件などの「京都もの」以外に、高知県の26億円不正・やみ融資事件、広島と三重の県立高校長自殺事件などを担当しています。
初めての京都市以外の「同和」取材でしたが、いやはや、京都市は相当ひどいと思っていたのですが、まだまだ上はありそうです。批判勢力が少ない自治体では、1970年代そのままのムケムケの解放運動や行政が存在しているところもありましたね。
読者からいただいた感想の中には、宝島社という、ある程度の規模をもつ出版社から刊行されたことに驚くものが多く見受けられました。
2002年 8月 18日記 寺園敦史
《目次》
INTRODUCTION 部落解放同盟という“ジョーカー”
〈第1章〉報道されない「事件の核心」
高知県「26億円不正・ヤミ融資事件」その陰の主役たち:寺園
京都市役所はなぜ〈覚せい剤〉に汚染されたか?:寺園
[三重・広島]二人の校長が自殺に追い込まれた事情:寺園
ヤクルト販売会社元役員「11億円脱税事件」の仰天真実!:寺園
〈第2章〉仁義なき同和利権
部落解放運動の闘士〈上田卓三〉という闇:一ノ宮
謎のフィクサー『ハンナン』人脈の黒い面々:グループ・K21
同和利権が“ヤクザ社会”の貯金箱になったカラクリ:一ノ宮
〈第3章〉人権暴力の暗黒史
ザ・部落解放同盟・裏面史!:寺園
(京都製靴事件・オールロマンス事件・文化厚生会館事件・大阪国税局覚書・「窓口一本化」と大阪同建協結成・八鹿高校事件・5億円・公金詐取事件・解放運動の犠牲者17人・同和特権総カタログ)
謀略の武装集団化[矢田問題]:一ノ宮
人権学習という名の洗脳[解放教育]:一ノ宮
役所のウラ金を平気で喰う人びと[5億円公金詐取事件]:寺園
解放同盟『ピンハネ』の研究:グループ・K21
あらかじめ裏切られた〈部落地名総鑑〉:グループ・K21
解同コンツェルン、その乱脈経営の秘密!:グループ・K21
〈第4章〉「人権ビジネス」のゆくえ
マスコミ報道の“タブー”はなぜ犯罪的か?:寺園
部落解放同盟の新たなる「利権戦略」:一ノ宮+寺園