道路特定財源の暫定税率失効で行政が道路整備を一時凍結したあおりで、山口県内の埋蔵文化財の発掘調査にストップがかかっている。調査費は道路整備費の一部が充てられるためで、県教委は「長引くようなら調査に遅れが出る」と戸惑っている。
山口市の「朝田墳墓群」「長谷遺跡」と、萩市の「三見ほうろく窯跡・ほうろく茶屋跡」の3カ所。朝田墳墓群は、一帯が国史跡に指定されている。いずれも今月中に契約して、5月の連休明けから調査を始める予定だった。
山口市の2カ所は県道山口宇部道路、萩市の1カ所は国道萩三隅道路の建設予定地の一角。埋蔵文化財がある場所で道路整備などをする場合、文化財保護法で発掘調査が義務付けられており、道路事業者が整備費の中から調査費を負担する。国や県の道路整備凍結で、調査に「待った」が掛かった。
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